お父さんに、褒めてもらいたかった。



私が13歳のときに亡くなったお父さん。





思い出すのは笑顔より怒っていた顔、私はお父さんにもっと褒めてもらいたかった。

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テストで100点を取っても、逆上がりができるようになっても、労いの言葉はあまり聞かなかった。もっと頑張れ、なんでもっとできない?90点ならば10点のほうを見ていたお父さん。私の中でのお父さんは主に小学生のころの記憶だ。


今、お父さんが生きていたら、今の私をどう評価してくれるだろうと考える。私はうつになって、大学もほぼ不登校になって、でもようやく家にお金を入れられるだけの収入を得られるようになった。自分を褒めてあげたい一方で、満たされない何かが私の中にあった。


心の中に真っ黒い穴があって、試行錯誤して消そうとしたり埋めようとしたりしてきたけれど、結局穴はあいたままになっている。この満たされない思いの根源はなんだろうと考えてみる。あぁそうだ、これはお父さんのために開いた穴なのだ。お父さんに褒めてもらいたい。私はお父さんにもっと褒めてもらいたかった。


父は厳格な人だった。少なくとも小学生時代の私にとってはそうであった。私の中で父はその姿のまま止まっている。もっとお父さんに褒めてもらいたかった。よく頑張ったねと頭を撫でてもらいたかった。父性失くして子は育たないのか、大人の私の中に小学生のままの私が小さく座っている。褒められることを待っている、自信のない私が。




でも大人の私はもう知っている。父に褒められることはもう叶わぬ夢なのだと。頑張ってここまでやってきた、小さな私の頭を撫でることができるのは今現在の私でしかないのだと。幼くして父を亡くした悲しみを知っているのは今の大人である私なのだから。




だから私は他者に思いを託そう。世の中のお父さん、我が子をもっと褒めてあげてほしい。私のような子供が増えないように。逆上がりができた、テストで80点が採れた、少しずつ成長していく過程を褒めてあげてほしい。その暖かい手であなたの子供を撫でてあげてほしい。10年後、20年後になっても子供はそれを覚えているから。小さな成長を見守ってあげてほしい。貴方の言葉にはそれだけの力があるのだから。愛してる、愛している、その言葉は子供の心に暖かな火を灯すはずだから。




私はお父さんにもっと褒めてもらいたかった。私のお父さんはもういないけど、未来の子供に私と同じ思いをさせないように生きていこう。

つづき