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土曜の夜にひとりで泣かないで〜2番目のオンナたちへ〜



大好きなあの人に会えない土曜日は休日出勤をして仕事に集中しているの。そうするとあの人を待つこの時間も少し気が紛れるから。大好きな彼にとって、2番目の女。それでも良いと思ってる、好きだから。木曜日の夜にいつもの店で待ち合わせをするんだ。それまでの時間はすごくすごく長いけど、一眼でも会えればいい。2番目でも良い。だって二人きりのときは本当に好きなのは私だよって言ってたから。


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だから土曜日にひとりでも私は大丈夫。予定がない土曜日は表参道をなんとなく歩いて、それなりのカフェに入って石田衣良の本を読むんだ。少し男の気持ちがわかる気がして、私は男の本音がわかる賢い女。少なくとも馬鹿ではない。だってそうだと考えていないと2番目なんて務まらないから。
土曜日の表参道には幸せそうなカップルがたくさんいる。みんな私より幸せそうに見える。土曜日に会えるっていいな。休日は大好きな人と過ごしたい。休みの日はゆっくり彼と、映画を見たり、公園に行ったり、なんだっていいのあなたといられたら。
土曜日の表参道は私には少し眩しくて、私が過ごしたいあの人は仮初めの本命のあの人と過ごしているのかなって考えてしまうから、それでも彼は二人きりになれば私が一番の女だと優しく呟くんだ。それがきっと真実だって私は思っている。

土曜日の夜は行くところもないし、友達もみんな結婚していたり、彼氏がいたりしてなかなか予定が合わないから、ひとりで家でビールを飲む。

土曜日の夜はひとりでいたくない。さみしくなるから。これからの未来を考えて不安になるから。ビールをグラスに注いで一気に飲み干しても心は酔えなくて、せめてこの夜だけはひとりで泣かないで、また平日になれば彼に会える、その時間を心の支えに涙をこらえている。




...

そんな土曜の夜を過ごしている女性がどれだけいるのかわからないけれど、未来のない関係ほど苦しいものはないのだと、それだけはわかる。土曜の夜にひとりで泣かないで。2番目のあなたを1番だと言ってくれる、そんな人にいつか出会えると願いながらウイスキーを舐める。